ラジオ部品の歴史と展示品

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1800年代後半〜1920年代:真空管時代 

ラジオの黎明期は、真空管が中心的な役割を果たしました。真空管は、電波の増幅や検波に不可欠な部品でした。

  • 1883年:トーマス・エジソンがエジソン効果を発見。真空中で熱したフィラメントから電流が流れる現象。
  • 1904年:ジョン・フレミングが二極真空管(フレミング管)を発明。交流を直流に変換する検波器として利用されました。
  • 1906年:リー・ド・フォレストが三極真空管(オーディオン管)を発明。増幅作用があり、ラジオの実用化を大きく進めました。
  • 1920年代:ラジオ放送が始まり、多くの家庭に真空管ラジオが普及しました。
可変コンデンサ
可変コイル
可変コイル
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1930年代〜1950年代:真空管の改良と部品の多様化

ラジオはより小型化・高性能化し、部品も多様化していきました。

  • 1930年代:スーパーヘテロダイン方式が普及し、高性能なラジオが開発されました。可変コンデンサ高周波トランスなど、回路を構成する部品が進化しました。
  • 1940年代:小型の真空管(ミニチュア管)が登場し、ラジオの小型化が進みました。
  • 1947年:ベル研究所のウィリアム・ショックレー、ジョン・バーディーン、ウォルター・ブラッテンがトランジスタを発明。これは後に真空管に取って代わる重要な技術となりました。
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1950年代〜1970年代:半導体時代の到来

トランジスタの登場により、ラジオは飛躍的に小型・軽量化し、消費電力も削減されました。

  • 1954年:アメリカのRegency社が世界初のトランジスタラジオを発売。
  • 1955年:東京通信工業(現ソニー)が日本初のトランジスタラジオ「TR-55」を発売。これにより、ラジオは携帯可能な家電となりました。
  • 1960年代:**集積回路(IC)**が開発され、複数の部品を一つのチップに組み込むことが可能になりました。これにより、ラジオのさらなる小型化と量産化が進みました。
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1980年代〜現代:デジタル化と多機能化

半導体技術の進化は、ラジオをアナログからデジタルへと移行させました。

  • 1980年代:デジタルチューニング方式が普及し、選局がより正確かつ簡単になりました。
  • 1990年代:ICの小型化・高性能化が進み、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)を搭載したラジオも登場。これにより、音質の向上や多機能化が進みました。
  • 2000年代以降:ラジオは携帯電話やスマートフォン、PCなど、他の機器の機能の一つとして組み込まれることが一般的になりました。部品もより小型で高集積化され、SMD(表面実装部品)が主流となっています。